オリオン座の星雲

オリオン座大星雲M42は1300光年の距離でこの天の川銀河のオリオン座の腕の南にあります。三つ星の中にぼんやりと見ることが出来、これを見ようとあこがれの姿でした。今もそうで、数分の露出でディスプレイに深び上がる姿に感動したものです。ピンボケでもカラーフィルムに映った姿も感動ものであることは今でも変わりないのかもしれません。あまりにも撮りつくされて、今更と言うものです。ガスや塵が凝縮して星や、惑星系が生まれている姿、宇宙の変化を見せているという点で、私たちに与えるものがあります。しかし、ガリレオもこの星雲を見たという記録はありません。オリオン座星雲の写真を撮ったのは1800年代の終わりにニューヨーク大学の(医学部)のヘンリードレーパーだった(彼の天文台で28cm屈折望遠鏡、この方は著名なお金持ちです。)大星雲のガスが動いているということがスペクトル観測で1900年代から見つかっていました。1993年にはハッブル宇宙望遠鏡で詳細な画像が得られるようになりました。



オリオン座の三つ星と大星雲

オリオン座大星雲M42

M78星雲とバーナードループ


馬頭星雲と炎星雲

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 オリオン座の周りの赤色の分子雲は1500光年の位置にあり数百光年の広がりがあります。角度で言うと10度の広がりがありますから、星座全体が星雲と言ってよいでしょう。その中のいくつかの部分は双眼鏡や、望遠鏡で見ることが出来ます。大星雲は肉眼でもぼんやりと見えます。オリオン座の全体の分子雲は星が形成されている領域です。赤外線を含む波長で観測すると、明るく見えます。オリオン座を包むように取り巻くバーナードループや、馬頭星雲、炎状の星雲、M78星雲もあります。オリオン星雲の輝いている部分に星彩を放つ4つ星がtrapeziumで、二つの二重星を含んで6個は見える、他の星を入れて、若い星の集団は径20光年の空間に2000個の星からなっている。200百万年前に超新星爆発で、ここから飛び去った星がギョシャ座AE、ハト座μ、牡羊座53です。100Km/秒の高速で移動している軌跡をたどると、オリオン星雲にたどりつくのです。バーナードループは超新星の爆発で拡散したガスとみなされます。全体の質量は何十万もの太陽に匹敵する巨大なものです。

オリオン座星雲の緑色は何に由来するのか、20世紀の初めには分かりませんでした。昔聞いた広い宇宙空間で起こる二重イオン化酸素原子の禁制遷移で発生する光という。原始惑星円盤、褐色矮星、激しいガスの動き、近くの星からの光エネルギーでイオン化されるている。ガスは音速の10倍という速度でオリオン星雲の水素を貫いている。鉄のガスから青色の光を発生させている。オレンジ色は励起された水素からの光です。

 星雲の中心部の輝いているところは1万度の高温で、周辺は絶対零度に近くなります。ガスや、塵や、イオン化したガス、星の周りのガス、星の光を反射している星雲から成り立っています。ハッブル宇宙望遠鏡で700個の形成段階にある星を観察している。その中で、形成されている太陽系の様な惑星系のある星、原始惑星円盤を150個ほど観測している。ガス体は収縮して巨大な重力エネルギーは熱に変わり十分高温になると、核融合反応が起こる前の状態、前星状態protostarになる。熱エネルギーが重量エネルギーに抗するようになると重力収縮が止まる。形成されつつある星の周りのガスは惑星のもとになる(原始惑星円盤)。星形成と成長がメインの流れに乗れば星になったと言える。星が形成されると星から噴出するガスで全体がかく乱されるという姿は私たちの観察でも、主観的には納得させるものがあります。ガスの速度は毎秒何千Kmにもなり、形成された星の周りのぼんやりしたガスはハービックハローと呼ばれる。オリオン座大星雲で最も若い星で一万年前、他の明るい星は三十万年前より後にできたものです。大きな星は紫外線を出し周りのガスを吹き飛ばして、星雲の中に、地球からも見える何もない空間を作っています。大きすぎた不安定な星は超新星になりました。後、十万年たてばこの付近はガスが吹き飛ばされて、わずかにガスの痕跡のある若いオリオン座散開星団になります。ちょうどスバル星団の様になります。



(オリオン座からみる宇宙の概念はWikipediaから集めてまとまりなく記録したものですhttp://wpedia.goo.ne.jp/enwiki/Orion_Nebula)

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