普通の反射望遠鏡の光軸調整


用意するもの: 光軸調整用アイピース、十字線 主鏡マーク、高橋製作所取説

 タカハシ製作所の取説通りに光軸調整することはできませんでした。なぜこれほどの間違いが通用しているのかは理解できません。

1 斜鏡の光軸合わせ

タカハシの説明で斜鏡の光軸調整は「斜鏡のマークをアイピースの十字線に合わせる。これによって十字線と、斜鏡マークとセンタリングアイピースの見口が合う」とされている。

この説明は良くわからない。主鏡マークを見るようになっていないし、図では主鏡マークを省略したと書いていますが、主鏡センターマークが斜鏡の光軸調整の目標なので省略してはいけません。(斜鏡マークは光軸合わせの絶対的な要件ではない。これがずれていても斜鏡光軸は合う。斜鏡光軸調整とは接眼部の軸を主鏡の中心に向けることである。その為に、主鏡マークが十字線と一致するように斜鏡の傾きを調整する。)

接眼体(外筒)を回転させると斜鏡マークの位置が回転することがあると書いてある。なぜ回転するかと言えば回転軸は接眼内筒(ドローチューブ)の中心軸とは一致していないからである。一致していないものを回転させては、ずれるだけで、回転させないのが正しい光軸合わせである。ドローチューブを回転させてずれるときは、ずれないように差し込んだアイピースの傾きを調整して回転しないようにするとアイピースがドローチューブに正しくはまっていることになり、光軸合わせの要点になる。

2 主鏡の光軸合わせ

 図の説明、この段階で主鏡マークが十字線と一致していない図が掲げられている。この図は斜鏡光軸が合っていない証拠であって、ここから主鏡の光軸合わせをする意味がない。(主鏡ネジを調整して、すでにあっている主鏡マーク、十字線にセンタリングアイピースの反射像(見口やアイピース反射像)を中心に合わせることである。)

タカハシの取説とは異なっています。取説では光軸合わせは出来ませんから、反射望遠鏡は売れないでしょう。光軸を合わせるとまともに磨いてあるパラボラの反射望遠鏡は良い補正レンズを入れコマが補正され、隅々まで点になる星像を、色収差なく見ることができます。私の様な初心者は取説を見ますが、分かっている人はそれを見ないので光軸調整できると言うことになります。

2017年4月25日

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