全体の重量が増すので、鏡筒に付けたとき、お辞儀をしないように取り付け部分に外から、カラートタンを巻きつけてボルトナットで調整できるようにした。締め付けリングのL金具は赤線の部位で切断してある。L金具の角度は90度よりやや広げておくとベルトの滑りが良い。

斜鏡の外側の塗装貼り付け物はなかなか剥がせないが、何とか剥がして、この上にも植毛紙を貼った。

結果: 肉眼では分からないと思うが、CCD撮像結果はどうなったか。下手な画像処理だが、フラット処理後の画像が以前より落ち着いた。

X線望遠鏡に付属している光学望遠鏡で、http://www.mssl.ucl.ac.uk/www_xmm/ukos/instruments/om.html

他に
http://www.nicoform.com/files/upload/upload/89/Infrared_Remote_Sensing_and_Instrumentation__Spie_7808_MERTIS_Baffle_V3.pdf

http://boojum.as.arizona.edu/~jill/MAESTRO/References/stray_light_paper.pdf



反射望遠鏡のバッフルの傾きの特許が出ていた。斜めに入ってきた光を入り口に向かって跳ね返す作戦だった。


http://www.google.com/patents/US5189554

http://www.google.com/patents/US5225931

巻きつけフードにもバッフルを入れた。既に植毛紙が貼ってあるので、そのまま遮光環を入れて、黒塗り割り箸5cmを90度ごとに配置、接着し、箸の上に沿って、植毛紙を貼った。これでバッフルは固定で来た。このあたりの内径はいい加減になっている。周囲が真っ暗ではないので、止むを得ない。

フードの先端はさらに延長し、前端を斜めに切り取り、一方からの光に対処し、内面には同様に植毛紙を貼った。接眼筒が前端からの迷光の当たりが減少しただろうか。フードの長さは50cmになった。

帯状にカットした植毛紙を張りながら、ドーナツ型にくりぬいた段ボールと、黒ラシャ紙を張り合わせたものを遮光環として入れて行く。黒ラシャ紙は鏡筒内径よりやや大きめ、ドーナツの内側は段ボールよりやや小さめにしておく。遮光環の内縁がラシャ紙になるので切断面からの反射が少なくなる。植毛紙の幅はバッフルの枚数によって決まる。

右側の接眼筒の大きな穴にも迷光が入り込んでいるように見える。ここにもバッフルを置きたいところ。ニュートン式でなくシュミカセ反射望遠鏡の接眼筒は全体がバッフルになっている。

接眼筒の大きな穴は、補正レンズが入っている。接眼筒との隙間に円筒を貼り付け、内面、鏡筒に出る部分に植毛紙を貼った、バッフルも入れた。植毛紙を貼ると漆黒になるが、見やすくするために強調処理でこの画面では灰色に近くなった。

反射望遠鏡を鏡の側から覗きながら明るい方へ向けると、素晴らしい光が入り込んで、筒の内面も輝いている。光の通り道、見るものからすれば余分な逆光になる。逆光が、光学系の画像と関係のないものなら何ともないのだが、このあふれるばかりの光は、画像を撮るCCDの面には多様な通り道を通って到達するだろう。目で見ているうちは、ちょっと白けた画像になるかならないかでも、見えないほど暗い対象天体を撮影している状況では、不均一な光の模様が全画像面に入りこむだろう。近接部位から均一な光を入れて取るフラット画像でも消えない天体撮像と近接撮像の打ち消しは出来ないかもしれないし、画像処理は手間のかかることだ。

 遮光環(バッフル)を入れることにして、そのの内径の計算は主鏡径から撮像画面の視野の角度が見えるようにとの単純な計算で求めた。バッフルの間は植毛紙を貼り付けた。植毛紙は紙誠株式会社より入手できた。

おわり 2015年5月

反射望遠鏡の内面反射と遮光環
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