2014年4月末のγ線測定データ 　　　郡山市、三春町、都路、二本松、川俣町、飯舘村、福島市の測定データ。モニタリングポストのある地点も多いが、モニタリングポストから少し離れた場所では意外に高い値の線量を示す所があり、驚かされる。除染された後でも高い測定値が観察されている。ある測定点付近でも少し場所を移動すると異なった結果になる。一部の検体についてゲルマニウムγ線スペクトル分析の結果を示している。

　地表は雨による水の複雑な移動（地図状に浸みこんで移動する、ペーパークロマトグラフの原理）が繰り返されており、セシウムも簡単に溶離と吸着を繰り返して、移動、濃縮があると推定される。溶解分離移動の現象はオートラジオグラフィーサンプルの泥を弱酸性の水溶性糊で混ぜるとオートラジオグラフで観察できる。

　福島第一原発からの距離を示してある。線量と距離とはあまり関係がないことが分かる。避難解除になった都路もまだ線量は高い。飯舘村を始め、福島県も関東地方も、なかなか避難せず、今は減衰した放射性ヨウ素131も他の動物も吸収しており、甲状腺癌はどうなることか。

　地表を除染しても、繰り返しても絶えず地表のセシウムは移動して測定値を変動させつつ次第に地下に流れ込む。除染しても除染しなくても、地表の測定地は数年間で次第に下がってくるが、環境には広く浸透していく。

　除染してフレコンバッグに詰め込まれれば放射能はしばらく閉じ込められ移動が抑えられるが、これを処理することは困難であると私が記録するまでもない。　　２０１４　Jun

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